2009年7月31日金曜日

ムーミン授業,終了!

今年のムーミンの授業も無事に終了しました.授業の前半は物語(Narrative)の四つの視点(構造・修辞・比喩・対話)からムーミン物語を読み解くという内容でしたが,後半はムーミン物語の続編を紙芝居で制作するという課題でした.どのグループも,主人公が他者と積極的に関わり合い,自分を見つめ,受け入れることによって自分を成長させていくという物語に仕上がっていて,授業をきちんと理解していることが伺えました.また,絵の素晴らしいものが多く,感心しました.後日,改めて紹介したいと思います.
さて,授業最終日だったので,恒例のムーミン検定の中級と上級をレポート課題として出しました.中級は,私がムーミン物語を読んで感じていた疑問の一部を学生たちにぶつけてみたものです.上級の方はもうマンネリ化しつつありますが,ムーミン物語とフィンランドの教育の共通点を問うものです.この授業の主旨がムーミンを通じてフィンランドの優れた教育を理解することだからです.今回は,フィンランドの教育に関する書籍が増えてきましたので,選択してもらうことにしました.

ムーミン検定中級2009
以下の7つの場面から2つを選択し,それぞれの場面がそれぞれの物語の中でどのような意味をもっているのかを,具体的な根拠を示して論じてください.
『ムーミン谷の彗星』でムーミンたちが天文台からの帰りに買い物をする場面について.
『楽しいムーミン一家』でムーミンたちがマメルク釣りをする場面について.
『ムーミンパパの思い出』でムーミンパパたちが王様の園遊会に参加する場面について.
『ムーミン谷の夏まつり』でムーミンパパの書いた劇が上演される場面について.
『ムーミン谷の冬』で氷姫に見つめられたリスが死んでしまう場面について.
『ムーミンパパ,海へいく』でムーミンパパが海について研究する場面について.
『ムーミン谷の11月』でスクルッタおじさんがご先祖様に会う場面について.

ムーミン検定上級2009
フィンランドの教育に関する本を少なくとも一冊読み,フィンランドの教育とムーミン物語の共通性について具体的に論じてください.本のタイトル・著者・出版社を明記してください.

【フィンランドの教育に関する本の例】
  • 『フィンランド教育 成功のメソッド~日本人に足りない「実現力」の鍛え方~』,諸葛 正弥,毎日コミュニケーションズ
  • 『フィンランドの教育力―なぜ、PISAで学力世界一になったのか』,リッカ・パッカラ,学習研究社
  • 『受けてみたフィンランドの教育』,実川真由,実川元子,文藝春秋
  • 『図解フィンランド・メソッド入門』,北川達夫,フィンランドメソッド普及会,経済界
  • 『競争やめたら学力世界一―フィンランド教育の成功』,福田誠治,朝日新聞社
  • 『教育立国フィンランド流教師の育て方』増田ユリヤ,岩波書店
  • 『フィンランド豊かさのメソッド』,堀内都喜子,集英社
  • 『青い光が見えたから 16歳のフィンランド留学記』,高橋絵里香,講談社
  • 『フィンランドの先生 学力世界一のひみつ』,リトヴァ・ヤック‐シーヴォネン,ハンネレ・ニエミ,桜井書店
  • 『オッリペッカ・ヘイノネン―「学力世界一」がもたらすもの』,オッリペッカ・ヘイノネン,佐藤学,日本放送出版協会
  • 『フィンランドの理科教育』,鈴木誠(編著),明石書店
  • 『平等社会フィンランドが育む未来型学力』,ヘイッキ・マキパー,明石書店
皆さんの解答,お待ちしてます!

2 件のコメント:

山田今日子 さんのコメント...
このコメントは投稿者によって削除されました。
山田今日子 さんのコメント...

ムーミン検定、年々ハイレベルになってるような気がしますが・・・(゚Д゚;)!!

フィンランドの教育のことは、大学に入るまで全然知りませんでした。
・・・前から知ってたら、こういうのの勉強を専門にしたかったです(オフレコ)。

高校に出前授業的な感じでやったら、入学志願者増えないかなーって思います( ´艸`)←でも何学部になるんだろう??

あ、レポート出したらムーミン展に行ってきますヽ(´ー`)ノ