・W.V.O. Quine:ある言葉が正確に何を指しているのかを決定することはできない.すなわち,言語の対応理論は成立しない.
価値中立的な言明は存在しない
・Marx:資本主義経済の理論は経済の読み方としては正しいかもしれないが,その理論はそれを用語する人々が利益を得るシステムを押し進めるものであり,その理論は持てる者が持たざる者である労働者から搾取することでより多くの利益を得ることを正当化するもの.
・Jurgen Harbermas:いかなる知的探究であっても特定の利害・関心に特権を与えたり,特定の政治・経済の形態を促進することは避けられない.すなわち,科学者,学者,裁判官,宗教的指導者などはすべてイデオロギー批判の対象となりうる.
・Emily Martin:生物学のテキストの中では女性の身体が子孫を残すことを第一の目的とする一種の工場として表現されている⇒自然科学もイデオロギー批判の対象となりうる!
記号論:Ferdinand de Sausure,『一般言語学講義』
・シニフィアン(意味するもの)とシニフィエ(意味されるもの)の関係は恣意的(arbitral)なものである
・記号のシステムはその内的な論理に支配されている
⇒言語における真理は社会的習慣に左右される!
⇒いかに真理,客観性,正確さが主張されてもそれは物事を表現する方法の一つに過ぎない
⇒言語の意味は言語の外の世界とは独立している
言語的脱構築:Jacues Derrida
・すべての有意味な行為は「ありえたかもしれない多様な意味を抑圧する」⇒合理性とは近視眼的
・言語とは差異(difference)と遅延(deferral)のシステム
・差異とは二分法であり,「その語」と「その語でない」と分ける.すなわちある語の意味はその語によって示される「在」を図として認識させ,「不在」を地として抑圧する
・遅延とは,ある語の意味が決定されるためには他の語の出現を待たなければならないこと.この遅延はエンドレスであり,永久に意味の痕跡を引きずっている
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